KATAYAMA, Masahito
1980年代関西で作家活動を開始した片山雅史は、風をテーマとした抽象絵画で注目を集め、数多くの国内外の美術館やギャラリーでの発表してきました。ニューヨーク(1989年)やロンドン(1995年)でも滞在制作し発表しています。
2001年から鉱物顔料とアクリル絵の具を駆使し、半透明の層を通して、ぎりぎりまで単純化された植物や風景のイメージが浮かび上がる「皮膜」という絵画シリーズを制作してきました。この「皮膜2007- 向日葵 」は、新たな技法、銅版画へのチャレンジから生まれました。試行錯誤の中で、銅版ではなくインタリオ(感光性樹脂板)を使用することで、それまで不可能だった繊細な色のグラデーションと軽快な色の発色を獲得することができました。極度に単純化した向日葵の花芯のイメージをインタリオで刷り上げ、その上に半透明のパール入りインクをシルクスクリーンで全面に重ねることで、膜を通して浮かび上がる像が、光の角度や視点の移動によって様々に表情を変えます。 私たちに「見ること」の快楽を与えてくれる作品です。